2007年9月号

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    NPO法人 社会的責任投資フォーラム(SIF-Japan)
  ○● メールマガジン vol.42 【9月号】 ●○ <月刊>
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◆ 目次 ◆ ----------------------------------------------

■ 〜SRI・the・談〜 「環境にやさしい企業とは何なのか」
■ SIF-Japan主催 コミュニティ投資 ワークショップ 
     9/29(土)「荒川流域ネットワークの試みに学ぶ」
■ 三井物産環境基金助成金案件募集開始
■ 書籍紹介
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◆ 〜SRI・the・談〜 ◆---------------------------------------
    環境報告書に提言  
        「環境にやさしい企業とは何なのか」
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私たちは、「あの人はいい人だ」とか、「あの人はやさしい」などという。なぜか
と聞くと「なぜかわからないけど、いい人」「やさしいからやさしい」などと返事に
もならないことを平気で言う。聞くほうも、「そうかあ」などとうなずいている。じ
つに曖昧で情緒的で自分勝手でである。しかし、人間はそういう曖昧なものな
のだとみんな分かっているから、なんとなく納得して世間は回っている。

しかし、企業のよしあしを見るのには、そうはいかない。「あの企業はよさそう」
というような情緒的判断で投資をすることはできない。企業のよしあしを見るの
は、まず数字である。去年の実績、ここ数年のトレンド、他社との比較、来年度
の達成目標値、どれもアナログではなく数値である。その数字も、自己申告だけ
でなく、信頼に足る客観性が不可欠である。数字の根幹である財務諸表は、第
三者の検証を必要とし、万一、虚偽の報告などしたら罰せられ、企業の信頼は
失墜する。

近頃しばしば「環境にやさしい企業」とか「地球にやさしい経営」などという言葉
に出会う。環境報告書やCSRレポートなどにもやたらと出てくるが、何がやさし
いのか、よく分からない。だいたい、環境にやさしいとか、地球にやさしいなどと
いうのは何なのか、説明できるのだろうか。かりに分かってもA社のやさしさとB
社のやさしさは全く別物で、客観性も比較も何もできない。人間の「いい人」のよ
うに、じつに曖昧で情緒的で自分本位である。

そのせいもあるのではないかと思うが、環境報告書やCSRレポートは何のため
に出すのか、意味があるのかということを、よく聞かれる。自社の宣伝ではない
のか、もっともらしくアナログ的な言葉がならんでいるが、財務諸表のような客観
性もなく、他者との比較もできない、そういうものが、ほんとうに投資のための参
考になるのか、と何人かから質問された。
こういう質問には、正直返答に窮する。せいぜい「ないよりましです」とか「以前
に比べればずいぶんよくなりました」などと曖昧にアナログ的に答えるしかない。
折角、ここまで育ってきた報告書なのだから、なんとか比較可能な客観性のある
ものにする努力が求められているのだと痛感する。
そのための参考になる事例を一つ挙げたい。

住友スリーエムグループの「サステナビリティ経営報告書2006」に次のような記
載がある。
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「環境に関する表現の基準について」 1990年制定

3Mでは生産工程や製品またはサービスの説明で,地球環境に及ぼす影響を表
現する際の文章、スローガン、キャッチコピー、シンボルマークなどは、「具体的
事実または科学的なデータに基づくもの」、あるいは「それらが客観的に証明でき
ること」以外は表現できないことになっています。そのため、たとえ顧客や消費者
から共感していただける内容であっても、技術的確証と正確なデータを伴わない
表現、消費者に誤解を与える恐れのある曖昧な表現などは当社の基準に沿わな
いものとして使用することはできません。

表現基準の一例
環境に関する表現には以下のような基準を設けています。
■消費者に誤解を与える恐れのある曖昧な表現は使用してはならない。
【使用できない表現例】 ●地球にやさしい ●環境にやさしい ●地球を守る 
●オゾン層を守る ●環境を守る
■環境に配慮した製品については,事実のみを表現する。
【表現例】 ●この<ポスト・イット>ノートは、古紙100%の再生紙を使用してい
ます。
■省エネルギー、省電力、節電などの表現は、客観的事実に基づく具体的な数
値または根拠を付記する。
【表現例】 ●消費電力の30%ダウン(当社従来比)
を達成しました。
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この3Mの表現基準は見事である。「具体的事実または科学的なデータに基づく
もの」、あるいは「それらが客観的に証明できること」以外は表現できないことに
なっています。——まさに堂々たる見識であり、しかもこの基準が1990年に制定
されていることに驚く。残念ながら、多くの報告書は、この3Mの基準に程遠く、
相変わらず「地球に優しい」や「環境にやさしい」などという曖昧な表現が目立つ。
曖昧な表現は自信のなさ、裏づけの乏しさを表しているとも理解できる。このまま
「やさしい」などの曖昧さを続けていくことは、環境報告書の将来を危うくしかねな
いと危惧するものである。


< 投稿: 小榑雅章 SIF-Japan運営委員、向社会性研究所主任研究員 >


SIF-Japan運営委員からの投稿 「SRI・the・談」バックナンバーはこちら。
http://www.sifjapan.org/sri_the_dan.html





◆SIF-Japan主催◆--------------------------------------------
   コミュニティ投資 ワークショップ 受付開始!             
           
     9/29 「荒川流域ネットワークの試みに学ぶ」    ◇参加費無料!
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SIF-Japanの会員であるNPO法人荒川流域ネットワークの協力も得て、首都圏
で大きな役割を持つ荒川流域でのコミュニティ投資(活性化)についてのワーク
ショップを企画しました。

一極集中と言われる東京で、荒川という重要な河川の流域での自然復元、再
開発というコミュニティ投資の課題を題材に、関係するさまざまなセクターが集
まり、ブレークスルーの課題、地域連携のためのキーポイントなどについて議
論します。
ゲストの相根氏からは、木遣い実践活動と具体的なプランのご紹介を お願い
しています。

◇日 時: 9月29日(土) 13:30〜16:45

◇場 所: 総評会館 502会議室 (地下鉄 新御茶ノ水駅 徒歩0分) 

◇講師: 川村ヒサオ氏 (NPO法人 荒川流域ネットワーク 副代表理事)

◇ゲスト:相根 昭典(さがねあきのり)氏 (株式会社アンビエックス)

◇プログラム:
1. プレゼンテーション「荒川流域の現状とこれまでの課題」 川村ヒサオ氏
2. 参考事例「流域資源・自然素材で健康住宅を建てる」 相根 昭典氏
3. ディスカッション(ワークショップ) 
4. まとめ

◇参加費: 無料

※お申し込み、詳細はこちら
http://www.sifjapan.org/semi_eve070911.html


※主催・お問い合わせ:
NPO法人 社会的責任投資フォーラム(SIF-Japan)事務局
Email: contact@sifjapan.org
TEL:03-5423-1512 FAX:03-5423-6921






◆助成金案件募集!◆-----------------------------------------
   三井物産環境基金  2007年秋 募集開始! 10月末日締切
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2005年7月に創設された三井物産環境基金が、2007年度の助成案件募集を開
始しました。
今回の募集から従来の主にNPOを対象とした活動助成に加え、研究を対象とし
た研究助成のプログラムを追加しました。

※募集要項はこちらから
http://www.mitsui.co.jp/csr/fund/promotion_recruitment/1177484_2757.html





----------------- ◇◇ 書籍紹介 ◇◇ ------------------------

◆「NPOジャーナル」18号 
(NPO法人 関西国際交流団体協議会/700円/2007.8.27)
http://blog.canpan.info/kna1984/archive/40

特集「NPOの信頼性」の中の、「信頼されるNPOになるためには〜独自の存
在意義を示せるか」と題した座談会に、SIF-Japanの新谷運営委員が参加して
います。




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【編集後記】
先日、初めてダウンロード配信で楽曲を購入しました。収益金の一部を新潟中
越沖地震などの義援金に充当するというその曲は、「ap bank」の関係者らから
成る「Bank Band」の「はるまついぶき」。
http://www.apbank-ecoreso.jp/07/harumatsuibuki/

初めに音楽配信用ソフトを設定するのに手間がかかりましたが、櫻井氏の歌う
美しいその曲を購入したお金が、被災地の再建の力になると想像するのは、
とても嬉しいことです。自分が支払ったお金の、その後の使い道というものを考
える機会にもなりました。(事務局 松本)
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